村内の安産祈願の対象としては十九夜様や三夜様が産神のような存在となっているのをはじめ、蛭畑の子育て地蔵、蛭田の八聖山不動尊などが安産に効験があるとされている。十九夜様は如意輪観音、三夜様は勢至菩薩や地蔵菩薩を本尊とする女人講であるが、当夜使用した灯明をもらってお産の時にともすと、それが燃えつきるまでに子供が生まれるという俗信があり、短いものほどよいとされた。
村外では、芳賀町にある延生(のぶ)の地蔵を信仰する人が多い。延生の地蔵様で受けてきた腹帯のお札が、白だと男、赤だと女の子が生まれるという俗信もある。