子どもが生まれた家には、親戚や知人および近所などからさまざまな品物が贈られる。出産時には産（うぶ）着などが、誕生の年の暮には初正月を祝って、男の子には破魔弓（はまゆみ）・女の子には羽子板・男女共に掛軸などが贈られた。正月を祝って贈られた品々は、正月の来訪者が目につく場所に飾られる。また、初節句（女子は三月三日、男子は五月五日）には鯉幟や武者人形、ひな人形などが贈られ、その返礼として男女それぞれの節句当日に、嫁または婿方の両親と仲人、その他贈り物をしてくれた親戚知人などを招いて御馳走した。