こと始め(二月八日)

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こと日、こと八日とも呼び、二月八日をこと始め、師走八日をこと終(しま)いという。
 この日は、厄病(やくびょう)神が家々の中を窺い歩く日であるとの俗信があり、各家ではニンニクと豆腐をヒイラギの小枝に挿した、ニンニクドウフと呼ばれるものをつくり、家の入口にさして置いたり、門場(かどば)にメカイカゴを伏せてそこに刺し立てたりする。また、そのそばにホウキやクマデなど掃除道具を置く家もある。厄病神はニンニクドウフを嫌って、その家を避けて通るという。
 針供養の日でもある。