4 簡易水道事業

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 本村は一部(中の原)を除き、ほとんどの家庭が各戸別の井戸により地下水を汲みあげて飲料用水等に使用しているが、地域によって地下水の汚染が著しく、多くの家庭が飲料に適さない水を使用しているのが現状である。
 毎年の渇水期に生ずる水不足、また基盤整備事業の進展に伴う地下水位の低下と、水脈の変化による水不足が予想され、更には生活様式の変化に伴う化学製品、並に浄化槽等から放出される悪水の地下浸透による、地下水の汚染が予想される。
 村は住民が安心して飲料の用に供せる水を確保し、渇水期の水不足を解消するために、簡易水道を建設して環境衛生の大改善を図ることとした。
給水構想 専用水道施設のある中の原を除いた村内全域を給水区域とする。また地形の関係上狭原・小船渡・湯津上・佐良土に給水する南東部地区簡易水道と、片府田・蛭田・蛭畑に給水する西部地区簡易水道の二施設として、二系統の給水を行なう。

 将来どちらかの水源が汚染されるか、または枯渇した場合には両水道の配水池間を接続して給水を行なうことができる。
 なお、遠い将来においては、両水源とも不適になる可能性が考えられるので、その場合は那須の深山ダムから取水する「北那須水道(県営)」の水を購入し、中の原地区に大貯水池を建設して、既設の東西の配水池に送水する方法も考慮しておかねばならない。

 南東部地区簡易水道計画
   認可  昭和五十二年三月二十八日
   三年継続事業として施行する。
   昭和五十二年度事業費  一億七、七三二万〇〇〇円
   昭和五十三年度事業費  二億二、四五〇万〇〇〇円
   昭和五十四年度事業費  一億六、五二〇万〇〇〇円
      計        五億六、七〇二万〇〇〇円
   給水装置工事費     約 八、〇〇〇万〇〇〇円
   給水開始     昭和五十五年四月一日
   計画給水人口   三、二五〇人
   一日最大取水量  七四四立方メートル
  昭和五十二年度(初年度)事業内容
  (イ)取水井戸築造(二井、地下で連結)深 九メートル
  (ロ)取水流量計築造
  (ハ)浄水池築造(一時間滞流、有効容量)三一・五立方メートル
  (ニ)管理本舘建築(鉄筋コンクリート平屋) 一二三平方メートル
  (ホ)高区配水池築造(有効容量)二五八・八立方メートル
  (ヘ)配水流量計築造
  (ト)低区水池築造(有効容量)二四九・〇立方メートル
  (チ)送水流量計室築造
  (リ)配水流量計室築造
  (ヌ)送水管布設工事      二、三〇四・四メートル
  (ル)配水管布設工事      九、〇一九・六メートル
 西部地区簡易水道計画
   昭和五十三年度 試験井戸掘削工事・揚水量試験・水質検査
   昭和五十四年度 調査・測量・設計・認可申請
   昭和五十五~五十六年度 建設着手(三年継続事業、一部給水)
   昭和五十七年四月一日 給水開始
 簡易水道アンケートの集約
 昭和四十九年十一月に実施した簡易水道のアンケート集約の結果は、次のとおりである。
簡易水道アンケート集約
地区名戸数仮申込数加入率
山野地区109戸22104戸
95.4%
根本地区16
狭原地区28
狭原下地区38
事業所団体等2
小船渡地区49戸4646戸
93.9%
事業所団体等2
入山,大河内地区248戸31224戸
90.3%
西の根地区28
田島地区54
宮田,宮沢,田尻地区28
石田地区53
大野地区14
大清水,侍塚,下河原地区16
事業所団体等7
二升田,湯の輪地区280戸32261戸
93.2%
銀内地区43
仲宿地区47
古宿地区37
田宿地区39
佐良土西地区63
事業所団体等8
合計686戸63592.6%
事業所団体等19


簡易水道水源池


簡易水道狭原貯水場


簡易水道記念碑