本村は、那須野ケ原扇状地帯の末端に位置し、周囲を那珂川、箒川、蛇尾川等の大河川に囲まれており、河川改修など水による災害の防止には万全を期す必要がある。更に雨期には増水する反面、灌漑用水等は特に不安定であり水田の大半は電力揚水による地下水にたよっている現状にある。
　農業用水は、土地基盤整備の村内完全実施により、水を有効に利用するとともに、那須野ケ原総合開発による農業用水の導入は、中央丘陵台地を潤し、村内の農業用水の確保は万全を期し得るので、これを合理的に使用することによって水資源の確保と保全に努めなければならない。
　生活用水は、現在飲料水の全部を地下水に頼っている。しかし、年々その飲料水は、汚染され飲料として不適当な井戸が多くなってきているとともに地下水位も低下し水量も減少しつつあり、全村を対象に簡易水道による給水の実施時期にある。目標年次までには、水道事業を完成する。
　工業用水は、品川台地内の地下水調査の結果により、その確保及び取水方法を検討するが、あくまで深層地下水を取水することによって住民への支障がないよう配慮しなければならない。又、那須野ケ原総合開拓パイロット事業による農業用水を工業用水としても有効に利用できるよう関係機関に強く要望し、その実現を図り工業用水の確保に万全を期したい。