社会構造の急激な変化のもたらす生活形態の変化は深刻な問題を生み出しつつある。主婦就労の増加から家事従事時間が減り子供の家庭教育が困難になること、老人が家族から孤立化してゆくこと、余暇利用が個人単位となって共同作業等の地域活動がなくなることなどがその現われといえる。この問題を解消し、理想のコミュニティづくりを進めるためには、現在の地域共同体の姿を見直すことが必要であって、個人や家庭内では達成し得ない地域住民のさまざまな要求を展開する場として、また自主性と責任とを自覚した個人が相互信頼の基盤の上に地域の共通目標を実現する場として育成しなければならない。