本村は現在まで純農村として農業以外の産業は全くなく、農業に関連した酒造業二社と、最近になり縫製業など零細製造業社が立地したに過ぎず、工業生産額等は別表のとおり微々たるものである。したがって、農業の余剰労働力及び若年労働力は、村外に流出し過疎化現象を呈しつつあった。さらに村内農地の圃場整備と農業の近代化は一層余剰労働力を生む結果となり、季節日雇など安定性のない労働に従事している。昭和四十七年頃から隣接する県北の工業開発の影響と道路交通網の充実で、本村にも工業開発による地元就労の要望が強まり、重点施策として工業開発の促進を図ることとなった。その工業開発の拠点として、品川台地約九〇ヘクタールをこれに充て、併せて農村地域工業導入法、工業再配置法に基づく工業誘導地区として指定し、本格的に開発に取組むに至った。昭和四十八年栃木県企業局が品川台工業団地として開発を決定し、用地買収に入り、現在約九〇%の用地取得を完了している。しかし、その後の経済状勢の変化等により未だ企業の立地は決定しておらず、一日も早く地元住民の要望に応え得る優良企業を導入し、住民の就労の場を提供することが本村の大きな課題であり、併せて環境保全対策を並行させたうえ、農業と調和のとれた開発を図る必要がある。
工業振興の指標 |
区分 | 工業就業人口(人) | 事業所数(所) | 生産額(千円) | ||||
基準年次 (昭50) | 目標年次 (昭55) | 基準年次 (昭50) | 目標年次 (・55) | 基準年次 (昭50) | 目標年次 (昭55) | ||
軽工業 | 食糧品 | 39 | 39 | 2 | 2 | ||
繰維工業 | ― | ― | ― | ― | |||
木材木製品 | ― | ― | ― | ― | |||
衣服 | 124 | 150 | 5 | 8 | 501,060 | 626,000 | |
出版・印刷 | ― | ― | ― | ― | |||
窯業土石 | 26 | 26 | 1 | 1 | |||
その他 | 10 | 10 | 1 | 1 | |||
重工業 | 鉄鋼業 | ― | ― | ― | ― | ||
金属製品 | 7 | 7 | 1 | 1 | |||
機械 | 5 | 5 | 1 | 1 | 84,430 | 97,000 | |
化学工業 | ― | ― | ― | ― | |||
輸送機械 | ― | ― | ― | ― |
(工業統計による) |