(5) 観光計画

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ア 本村は遠くに那須、日光の連山を望み、那珂川、箒川の清流など自然環境に恵まれ、さらに那須国造碑、侍塚など古代遺跡が豊富であり、那珂川を中心に八溝県立自然公園に指定され、古墳群地区は同公園の特別地区に指定され保全されている。しかしながら、これらの観光的資源は充分に生かされておらず、現況では観光地として観光客を引きつけるまでには至っていない。つまり観光的な資源はばらばらで一線上に結ばれておらず、さらに観光客を誘致するための施設、特に駐車場や公衆便所、案内板などの整備が遅れ、PR面でも積極的な対策がなされていなかった。今後は観光協会の設置を促進し、観光関係事業に力点を注ぎ、県立自然公園を中心として魅力ある観光保養村としての施策を積極的に講ずる必要がある。

 イ 計画期間における目標
(ア) 国造碑、侍塚周辺の整備充実を図り、観光客の誘致対策を講ずる。

(イ) 那珂川及び河川敷の総合的開発及び利用計画の樹立のため、関係町村及び八溝公社と共同により、調査研究を行う。

 ウ 施策
 本村の未開発の観光資源を、自然との調和をはかりつつ積極的に開発するとともに、自然破壊や乱開発から保全しなければならない。光丸山周辺については駐車場、公衆便所が設置されたが、さらに周辺特に境内附近の河川等について環境の整備を実施する必要がある。国造碑、侍塚周辺は、附近の古墳群を含めて一体をなすものと思われるので、専門家等の意見をきき総合的な保存及び整備のため調査研究を行なう。侍塚は、上、下二塚ともかろうじて本体そのものが保全されているに過ぎないので、その周囲の復元と保全をはかるために公園的な園地造成を行ない、駐車場、公衆便所と併せて設置し、国造碑と侍塚を結ぶ古代遺跡の観光名所とし、一般観光客にも理解できる案内板や解説板を設置する。又、本村をとりまく那珂川、箒川、蛇尾川は鮎をはじめとして淡水魚の宝庫であり、その景観美と併せてその保護対策を講じるとともに、広大な河川敷地の有効な活用を図ることが必要であり、将来運動公園、遊歩道、提防を利用したサイクリングロードなど、家族ぐるみで楽しめる観光レクリエーション基地として総合的な開発と利用計画を樹立するため、広域的に黒羽町、県と八溝自然県立公園の共同調査、又は研究を実施する。