西園寺公望書簡(お新・菊が京阪一円を遊覧の件など)

原本で見る
 
二月二十二日附書状四月六日落手候不相変勉強之由何喜如之我事甚健全ニ相成候(糖尿病ハ至極軽症ながら未全治)其他家内一統無事ニくらし候過日お新菊等京坂地ニ一遊為致候右ハ正心院見舞並ニ博覧会見物等四月之休暇を利用せし也高輪皆様御盛也おかず様ハ過日井伯別荘ニお出なりし此節ハ如何しらず明日ハお新御見舞申との事也要するニ皆様御盛也御安心是祈本邦政事ハ随分苦々敷事有之浩歎不啻候得共元より寸楮之尽べきにも無之不贅于此欧洲にてハ独英間面白からずとの噂有之如何時ニ御聞込之事も候ハヽ御漏被下候右ハ御返事迄如此候也
  四月十八日   父より
 八郎殿