立命館大学図書館/加藤周一文庫デジタルアーカイブ

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タシュケント1958

1955年フランス留学から帰るとき、加藤は、マルセイユから神戸まで、一か月半をかけた船旅を選んだ。ゆく先々の港を通過しながら、加藤は「アジアは一つではない」ことを実感すると同時に、アジアを見たいという欲求を高めた。アジアを見る機会は1958年にやってきた。第1回アジア・アフリカ作家会議(第2回アジア作家会議ともいう)がウズベキスタンのタシュケントで開かれ、その準備委員として現地に赴いた。そして作家会議が終わると、ヨーロッパに回り、アフリカに足を伸ばし、インドに渡った。本ノートはそのときに採られた。手帳に綴られており、日記帳と見たもの聞いたものを書き留めたメモ帳とを兼ねている。アジアで見たこと、考えたことも綴られている。

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