くさぐさに乱れてかなし 三十日六時限

ふさはしく秋安らひの日にもがなひと、こころ、浮き沈み、煩らひのかなし
わが性(さが)のよわきが故に疲れ果てし秋のたつきをな乱したまひそ
かなしくもやすらひ遠く日々をみだり秋を生きつゝいのちひとつを愛(を)しむ
やすらひの日々を希ひつ深む秋をかなしからずや足掻きの乱れ
ひたすらに一人(いちにん)を恋ふ友のありてニヒルに生けるわがこころをも傷ましむ
友皆の吾にそむきて秋日々は花一もとをひた愛(を)しむにも似つ