安らひの一日を乞ひて はつかあまりやうか

燎乱の秋花群や君いのちの勁(つよ)さに打たれたまはざりしか
つゝがなくいのちさゝへむわがピアノあはれしどろに音をみだるとも
安らひの日々を希ひて友皆ゆさかゞむとさへ秋まどひぬる
つゝがなく秋陽もよきに人のためにこころを乱るよわさの愛(を)しき
安らひのひと日を乞ひて霧深く梅雨けき野路をあしたたどりつ