廿八日夜、消燈後に起きゐて よめる

心無(な)の君に向ひて言ふことなし苦しき思(も)ひはひとり堪えゆかむ
わがいのちは小さくあれどひたぶるに生き抜かんてふあきらめ得たる
わがぴあのは拙なくあれど世に堪ふるいのち一途(づ)の悲願に似たり