なげきとふ 四月二十三日の歌

うら/\に花散り初むる日(ひ)下(さが)りをたんねんに彈く春の曲かな
物皆に倦みて泣きて足らぬ切なさをピアノの部屋に駆けて入りぬ
夕ぐれは虚無に翳れる白き手もキイを渡りてノクターンを舞へる