緑のリボンと題して

吾の歌の小さくまづしくある如くこゝろのたづきのひもじかること
さわがしくゆとりもあらぬあけくれも飾りてあらなみどりのリボン
事にふれて照り翳り多きまづしさのやるかたもなくピアノにむかひぬ
吾のこゝろゆたけくあらなさゞめきのたえぬ奈良のあけくれにだに
さりげなくものを云ひつゝしたごゝろ術なき事を想ひつゞくる
何時にかはらずひもじき日にもおほらかに結びてあらな緑のリボン
淡色(あはいろ)のみどりのりぼんかざしあるゆたけきこゝろ持たましものを