旅のうたより

悠久のながれの底に吾一人沈むごとしも夜の海鳴る
宵あさき新京極の雑沓にまぎれ入りつゝかなしかりけり
何時しかに夜は更けぬらし三條の小橋の大路ひそかになりぬ