惜春賦

岩山に山吹の花咲きなだれこの頃吾の疲れやすしも
雪と雰るはなの下みちはてしなく歩みてゆかなきみのこひしさ
甲斐なかる人をたのみて待ちわびしたそがれのみち花ふりしきる
花のふるたそがれのみちしづけくてわれのほのほの青くもえつゝ
                         二一・四・二六