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初期の手作り歌集
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『17 歌集 春のゆき』
ふるさと は
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野に出でゝはゝと見さくる夕あかねいく日ぶりぞこのやすらけさ
つゝましく白菊持たすはゝの髪も野のほすゝきと風に吹かるゝ
ちゝのみの荒れにしみ墓に残菊のはなしろじろとはゝも清かり
すゝき野の風の無限と見をくれば視野のはたての空は青しも
思ひ出は遠くせつなかる帰りみち母のこころにゆれて風吹く
紫苑の花の艶雅ににほふ庭は見つゝふともかげさす思ひ出のあり
さよならと云へどうなづかぬ妹のつぶら目にあふれてなみだひかれり