病み妻のうたへる たみ子

田路ゆけばなづなの小花白くゆれてわが癒えそめし思ひもゆれて
重症も癒え初むれば又遠人(をちびと)の恋ひに恋はるゝ吾はをみな子
危ふげに歩みて出でし裏畑は梅も芽ぐみて春づくらしも