夫病む

朝焼けの空に匂へる紫苑の花や癒えがたき夫の病ひなるかも    歌と随筆二三・五/六
癒えそめしつまの寝息の続きゐてしばし静けきわが朝ごゝろ
をちこちに夕かしぎするさゞめきの黄昏はたのし夫も癒えつつ    歌と随筆二三・五/六