紀元二六〇〇年一月二日(火)

 いたづきて沈む母の面わに初荷の日暗し夕べの氷雨
 貧しとて幸もあるものを夕雨の何ぜに偲び泣く偲び泣く
 灯消えて真闇の中に一人堪ふ淋しきげに寂しき正月なり