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日々の手記/和歌/鄙の秋・春紀行
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日々の手記
一月六日(土)
小夜更けに目覺めてきゝぬ静かなる時の流れのその水の音を
雪に更けし道を行く人哀れげに歌をくちずさむ音離りけり
古里に和やけし身は故知らず憂き寝の旅の宿の恋しむ
城あとに上るる等あり雪深きそれにもまさる我が愁らかや