一月六日(土)

 小夜更けに目覺めてきゝぬ静かなる時の流れのその水の音を
 
 雪に更けし道を行く人哀れげに歌をくちずさむ音離りけり
 古里に和やけし身は故知らず憂き寝の旅の宿の恋しむ
 城あとに上るる等あり雪深きそれにもまさる我が愁らかや