★ 愛しき人を大陸に送れりと友の言ふを聞きて

旅立ちし昨夜の君の言の葉を涙まじりに友は語りぬ
かくの如と悲しき人を後にして旅立ちし人の心知られず
一度征き歸るはいつぞと語りつゝいつしか友の瞳うるめり
大陸の讃への歌に送られて君征きませ志夜を忘れず
歸り耒ぬ思ひと君の生くる夜なりたゞひそけさに血潮鳴りつゝ