目次
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全短歌(歌集等)
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印度の果実
白梅のころ
七曜に
神職の
音程を
白梅の
襟もとの
04130
七曜にいつしかうとくデパートの休みの町のしづけさを行く
シチヨウニ イツシカウトク デパートノ ヤスミノマチノ シヅケサヲユク
『印度の果実』(短歌新聞社 1986) p.131
【初出】
『毎日新聞』 1984.3 白梅のころ (1)
04131
神職の家にかあらむ珍しき姓の表札見て過ぎにけり
シンショクノ イエニカアラム メズラシキ セイノヒョウサツ ミテスギニケリ
『印度の果実』(短歌新聞社 1986) p.131
【初出】
『毎日新聞』 1984.3 白梅のころ (2)
04132
音程を次第に上げて畦にゐる群れの鴉の一羽のみ啼く
オンテイヲ シダイニアゲテ アゼニヰル ムレノカラスノ イチワノミナク
『印度の果実』(短歌新聞社 1986) p.132
【初出】
『毎日新聞』 1984.3 白梅のころ (3)
04133
白梅の咲きゐるのみに閂をさしてしづもる山の社は
シラウメノ サキヰルノミニ クワンヌキヲ サシテシヅモル ヤマノヤシロハ
『印度の果実』(短歌新聞社 1986) p.132
【初出】
『毎日新聞』 1984.3 白梅のころ (4)
04134
襟もとの寒き思ひに見返ればみの虫は風に回りてゐたり
エリモトノ サムキオモヒニ ミカエレバ ミノムシハカゼニ マワリテヰタリ
『印度の果実』(短歌新聞社 1986) p.133
【初出】
『毎日新聞』 1984.3 白梅のころ (5)