目次
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全短歌(歌集等)
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埼玉新聞
水のほとり
勢ひは
枯れ草に
触るるとも
七草の
この年も
09219
勢ひはかく美しく水ぐるま朝の光をはじきて回る
イキオヒハ カクウツクシク ミズグルマ アサノヒカリヲ ハジキテマワル
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1986.1.1) p.
09220
枯れ草に伏せて待ちゐし茶の犬に調教師のこゑかなたよりする
カレクサニ フセテマチヰシ チャノイヌニ チョウキョウシノコヱ カナタヨリスル
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1986.1.1) p.
09221
触るるとも見えて飛び立つ鳥のゐてしばし乱るる水のおもては
フルルトモ ミエテトビタツ トリノヰテ シバシミダルル ミズノオモテハ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1986.1.1) p.
09222
七草のなづな萌えをりゆるやかな流れとなれる水のほとりに
ナナクサノ ナヅナモエヲリ ユルヤカナ ナガレトナレル ミズノホトリニ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1986.1.1) p.
09223
この年もいそしみゆかむ川底に白き陶片ありてまぎれず
コノトシモ イソシミユカム カワゾコニ シロキトウヘン アリテマギレズ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1986.1.1) p.