目次
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全短歌(歌集等)
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埼玉新聞
未知の月日
ひとり祝ふ
福鈴を
幼な子の
つらら折る
仕事始めに
09224
ひとり祝ふことにも慣れて研ぎあげし包丁に柚子の香りを刻む
ヒトリイワフ コトニモナレテ トギアゲシ ホウチョウニユズノ カオリヲキザム
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1987.1.1) p.
09225
福鈴を戴きて山をまからむに高く流れてとんびが鳴けり
フクスズヲ イタダキテヤマヲ マカラムニ タカクナガレテ トンビガナケリ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1987.1.1) p.
09226
幼な子の赤き手袋はめ終はるまで見て立ちて若き母親
オサナゴノ アカキテブクロ ハメオハル マデミテタチテ ワカキハハオヤ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1987.1.1) p.
09227
つらら折る遊びして子らのゐるらむか冬は故郷が近づくごとし
ツララオル アソビシテコラノ ヰルラムカ フユハコキョウガ チカヅクゴトシ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1987.1.1) p.
09228
仕事始めにラメの毛糸を編みをればきらめく如し道の月日も
シゴトハジメニ ラメノケイトヲ アミヲレバ キラメクゴトシ ミチノツキヒモ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1987.1.1) p.