目次
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全短歌(歌集等)
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埼玉新聞
ひまはりの種
山あひの
詰め襟の
てのひらを
臙脂いろの
軒下に
09259
山あひのローカル列車色違ひの車両を引きてはろばろ行けり
ヤマアヒノ ローカルレッシャ イロチガヒノ シャリョウヲヒキテ ハロバロユケリ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1994.1.1) p.
09260
詰め襟の少年ひとり走りたり人口の雨の土砂降りのなか
ツメエリノ ショウネンヒトリ ハシリタリ ジンコウノアメノ ドシャブリノナカ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1994.1.1) p.
09261
てのひらをひらきて待てば向日葵の種はこぼれき五十粒ほど
テノヒラヲ ヒラキテマテバ ヒマワリノ タネハコボレキ ゴジッツブホド
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1994.1.1) p.
09262
臙脂いろの袴はきゐし一年生窓のガラスの鳴る教室に
エンジイロノ ハカマハキヰシ イチネンセイ マドノガラスノ ナルキョウシツニ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1994.1.1) p.
09263
軒下にびつしり薪を積み上げて水車はいつより逆にまはりし
ノキシタニ ビツシリマキヲ ツミアゲテ スイシャハイツヨリ ギャクニマハリシ
『埼玉新聞』(埼玉新聞社 1994.1.1) p.