最後の朝餉

石膏のめざめたるあたためし

09945
石膏のダビデの像はかき消えて見知らぬ顔がわれを待ちゐつ
セッコウノ　ダビデノゾウハ　カキキエテ　ミシラヌカオガ　ワレヲマチヰツ

『埼玉歌人』(埼玉県歌人会　1969.2)　1号　p.2


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めざめたる暗にラジオのこゑのふと死後の会話のごとく聞こゆる
メザメタル　アンニラジオノ　コヱノフト　シゴノカイワノ　コトクキコユル

『埼玉歌人』(埼玉県歌人会　1969.2)　1号　p.2


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あたためしミルクがあましいづくにか最後の朝餉食む人もゐぬ
アタタメシ　ミルクガアマシ　イヅクニカ　サイゴノアサゲ　ハムヒトモヰヌ

『埼玉歌人』(埼玉県歌人会　1969.2)　1号　p.2