目次
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全短歌(歌集等)
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歌と随筆
高文前後
ゆれやすき
遠山の
坦々と
身一つを
をんな一人
身一つも
10053
ゆれやすき水をたゝえてわが湖は君の吐息にかげりそめつゝ
ユレヤスキ ミズヲタタエテ ワガウミハ キミノトイキニ カゲリソメツツ
『歌と随筆』(蒼明社 1947.1) 第2巻1号 p.22
10054
遠山の果てを見つめて何思ふひとの言葉とてはかなきものを
トオヤマノ ハテヲミツメテ ナニオモフ ヒトノコトバトテ ハカナキモノヲ
『歌と随筆』(蒼明社 1947.1) 第2巻1号 p.22
10055
坦々と流るゝ日々をせきとめてきざはし一つ吾に上らしめ
タンタント ナガルルヒビヲ セキトメテ キザハシヒトツ ワレニノボラシメ
『歌と随筆』(蒼明社 1947.1) 第2巻1号 p.22
10056
身一つをさいなむことのはかなさに願ひ斷たんと幾度かせし
ミヒトツヲ サイナムコトノ ハカナサニ ネガヒタタント イクタビカセシ
『歌と随筆』(蒼明社 1947.1) 第2巻1号 p.22
10057
をんな一人まじりて何の寂寞ぞ試驗場はたゞ時移るまゝに
ヲンナヒトリ マジリテナンノ セキバクゾ シケンジョウハタダ トキウツルママニ
『歌と随筆』(蒼明社 1947.1) 第2巻1号 p.22
10058
身一つも定めがてなる吾をたゞ生き甲斐と母は頼りたまへる
ミヒトツモ サダメガテナル ワレヲタダ イキガイトハハハ タヨリタマヘル
『歌と随筆』(蒼明社 1947.1) 第2巻1号 p.22