目次
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全短歌(歌集等)
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朱扇
夜の鳥
支へなき
他人の意識に
苦しみて
遠き世界の
10448
支へなきわが生き方よ夜の空を鳴き交はしゆく候鳥のあり
ササヘナキ ワガイキカタヨ ヨノソラヲ ナキカハシユク コウチョウノアリ
『朱扇』(朱扇社 1952.10) 第4巻10号 p.2
10449
他人の意識に拘らず生きむと思ふ夜々同じ樹に來て鳴く鳥のあり
タニンノイシキニ カカワラズイキムト オモフヨヨ オナジキニキテ ナクトリノアリ
『朱扇』(朱扇社 1952.10) 第4巻10号 p.2
10450
苦しみてわが保ちゆく妻の座も意味なき如く思ふひさしく
クルシミテ ワガタモチユク ツマノザモ イミナキゴトク オモフヒサシク
『朱扇』(朱扇社 1952.10) 第4巻10号 p.2
10451
遠き世界の音響のごと間をおきていづべの空にあがる花火ぞ
トオキセカイノ オンキョウノゴト マヲオキテ イヅベノソラニ アガルハナビゾ
『朱扇』(朱扇社 1952.10) 第4巻10号 p.2