目次
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全短歌(歌集等)
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朱扇
訪ひ來し教へ子
啓示の如き
かりそめの
みより少き
おもねるを
温かき
肩細き
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啓示の如きものを求めて訪ひ來しかわが前に早少女さしぐむ
ケイジノゴトキ モノヲモトメテ トヒコシカ ワガマエニハヤ ショウジョサシグム
『朱扇』(朱扇社 1953.2) 第5巻2号 p.6
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かりそめの甘き言葉にもくづをれむ態勢にある汝と思へり
カリソメノ アマキコトバニモ クヅヲレム タイセイニアル ナレトオモヘリ
『朱扇』(朱扇社 1953.2) 第5巻2号 p.6
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みより少き少女が遠く住む吾を訪ふまでに経來し惑ひも思ふ
ミヨリスクナキ ショウジョガトオク スムワレヲ トフマデニヘコシ マドヒモオモフ
『朱扇』(朱扇社 1953.2) 第5巻2号 p.6
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おもねるを處世のすべとなす人らの中に働く苦しみも告ぐ
オモネルヲ ショセイノスベト ナスヒトラノ ナカニハタラク クルシミモツグ
『朱扇』(朱扇社 1953.2) 第5巻2号 p.6
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温かき汁などを煮てねぎらへばそのかみの如き笑顏も見する
アタタカキ シルナドヲニテ ネギラヘバ ソノカミノゴトキ エガオモミスル
『朱扇』(朱扇社 1953.2) 第5巻2号 p.6
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肩細きうしろで寂し強くなれと諭されしのみに歸る少女よ
カタホソキ ウシロデサビシ ツヨクナレト サトサレシノミニ カエルショウジョヨ
『朱扇』(朱扇社 1953.2) 第5巻2号 p.6