目次
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全短歌(歌集等)
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郵政
ブロンズの像
帰国の日も
コーヒーに
ブロンズの
新しき
風吹けば
10504
帰国の日も近しと書けりアマゾンの蝶の絵はがき今日は届きて
キコクノヒモ チカシトカケリ アマゾンノ チョウノエハガキ キョウハトドキテ
『郵政』(郵政弘済会 1983.3) p.23
10505
コーヒーにミルクの渦を回しをりガラスのむかうに目を感じつつ
コーヒーニ ミルクノウズヲ マワシヲリ ガラスノムカウニ メヲカンジツツ
『郵政』(郵政弘済会 1983.3) p.23
10506
ブロンズの少女の像も濡れてゐむ音もなく降る三月の雨
ブロンズノ ショウジョノゾウモ ヌレテヰム オトモナクフル サンガツノアメ
『郵政』(郵政弘済会 1983.3) p.23
10507
新しき巣箱かけしはたれならむしなやかに立つけやきの幹は
アタラシキ スバコカケシハ タレナラム シナヤカニタツ ケヤキノミキハ
『郵政』(郵政弘済会 1983.3) p.23
10508
風吹けばしろがねいろに光りつつこぶしの花芽ふくらみそめぬ
カゼフケバ シロガネイロニ ヒカリツツ コブシノハナメ フクラミソメヌ
『郵政』(郵政弘済会 1983.3) p.23