さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―

掲載資料

ボランティアの方々にご協力いただき、大西民子について掲載されている雑誌等資料を調査しております。
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書名 発行年 発行月 号数 著者 項目 掲載
おおみや 1966(昭和41)年 2月 創刊号 26-27 大西民子 2.エッセイ ふるさとの歌 001
おおみや 1966(昭和41)年 4月 No.2 40-41 大西民子 2.エッセイ むらさきと古代住居 ふるさとの歌 002
おおみや 1966(昭和41)年 6月 No.3 36-37 大西民子 2.エッセイ ふるさとの歌 国鉄大宮工場の歌人たち 003
おおみや 1966(昭和41)年 8月 No.4 24-25 大西民子 2.エッセイ 埴輪・勾玉 ふるさとの歌 004
おおみや 1966(昭和41)年 12月 No.6 34-35 大野誠夫 3.評論 「無数の耳」の抒情 大野民子さんの人と文学 005
おおみや 1967(昭和42)年 4月 No.8 23 大西民子 1.短歌 (形成大宮歌会作品)キヌバリと呼ばるる魚のすきとほり何の気配に身をひるがえす 006
おおみや 1967(昭和42)年 4月 No.8 26-27 大西民子 2.エッセイ 女ともだち 007
おおみや 1967(昭和42)年 12月 No.12 40-41 大西民子 4.その他 リレー・ルポ駅伝競争④ 広場で 東武・大宮公園駅周辺 008
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 春の帽子 ものの香のまつはるごとき日の夕べ街へ出でゆく用を作りて 009
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 雪の日のためのストール選ばむに身に添ふ色の今は少なし 010
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 伝言板のわが名すばやく拭き消して駅を出づれば木枯らしの街 011
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 夕焼けの空より雪の降り出でて虹よりも遠くわれをいざなふ 012
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 時刻表の文字板あはくともりゐて雪に遅れて来る夜汽車待つ 013
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 霧の夜の街を人らの行き交へり魚のごとくすれちがひつつ 014
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 こだはりを持ち歩く身と気づきたりポケットの右手汗ばみてゆく 015
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 青木の実葉がくれに照ることを言ひとりとめのなき別れをしたり 016
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 道に会ひつれだちて帰る妹のいだく荷のなかセロリが匂う 017
おおみや 1968(昭和43)年 2月 No.13 46 大西民子 1.短歌 かぶり見て人は買ひゆく純白の羽毛のそよぐ春の帽子を 018
おおみや 1968(昭和43)年 10月 No.17 34-35 大西民子 2.エッセイ 堀の内は昔の沼 019
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 芝川早春 花咲けるうちに知りたき木々の名と仰ぎつつ森のほとりをかよふ  020
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 林のなかにしづもれる家日曜の今朝はたれかがゐて釘を打つ 021
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 水位計の立つあたりまで今日は行き牛小屋のあることも知りたり 022
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 カスタネット鳴らしつつ行く少年も次第に溶けて夕もやのなか 023
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 美しき拘束と言へる言葉あり妹のルージュ買ひゐて思ふ 024
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 川霧のいつしか沈み見慣れたる灯りをちりばめて暮れてゆく街 025
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 指先の痛み忘れて目ざめたし明日読む本を本を枕べに置く 026
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 秒針がしきりにわれの髪に触れ廻ると思ひつつ眠りたり 027
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 褐炭の山のごとき超えゆけり身をいろどらむ鱗ももたず 028
おおみや 1969(昭和44)年 2月 No.19 43 大西民子 1.短歌 毛糸の玉はやさしく膝へ帰りつつ妹に編む春のスカーフ 029
おおみや 1969(昭和44)年 8月 No.22 40-41 大西民子 2.エッセイ にぎやかだった婦人短歌教室 030
おおみや 1969(昭和44)年 12月 No.24 50 大西民子 3.評論 髪ゆれて-大宮短歌抄-大西民子選 031
おおみや 1970(昭和45)年 4月 No.26 20 大西民子 2.エッセイ 大宮びと 032
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 硝子の天使 フラメンコの踊り手らしき少女らの過ぎて再び落ち葉降る坂 033
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 人一人忘れ得べしや濃みどりの服地探して街を行く日も 034
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 工事場のかたはら過ぎて声高になりゐたる身をひきもどしゆく 035
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 複製のモナ・リザ仰ぎつつ待ちいかなる人に会ふわれならむ 036
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 方角を占はれゐる椅子の上まぶた閉ぢてもいづこも寒し 037
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 バザールにガラスの翼張りゐたる小さき天使も運び去られぬ 038
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 対岸の暗き木の間はたれかゐてフニクリ・フニクラ口笛に吹く 039
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 葉脈のやうに途切るる物語閉館を告くるチャイムひびきて 040
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 貝合わせの貝もウインドウに見えずなりわが楽しみの一つ失ふ 041
おおみや 1970(昭和45)年 10月 No.29 50 大西民子 1.短歌 いづこまで帰るや硝子の指環して夜毎のバスに落ちあふ少女 042
おおみや 1971(昭和46)年 2月 No.31 45 大西民子 3.評論 晴着の娘らー大宮短歌抄ー大西民子選 043
おおみや 1971(昭和46)年 4月 No.29 46 大西民子 2.エッセイ 西角井先生の思い出 044
おおみや 1971(昭和46)年 8月 No.34 24 大西民子 1.短歌 歌集 花溢れゐき ものの香のまつはるごとき日のゆふべ街へ出でゆく用を作りて  045
おおみや 1971(昭和46)年 8月 No.34 24 大西民子 1.短歌 鳴くこともあらず超えゆく沼の上鳥となりてもさびしきわれか 046
おおみや 1971(昭和46)年 8月 No.34 24 大西民子 1.短歌 桃の木は葉をけむらせて雨のなか共に見し日は花溢れゐき 047
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 あとかたもなく 巻き貝の芯まで今朝は明るしと思へることもながく続かず 048
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 いつのまに小さき蜂の数増して白梅の花のめぐり賑はふ 049
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 航跡雲あとかたもなく消えてをり思ひかくまで澄む日のありや 050
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 ゆくりなく窓に映りてわが見しはみづからの待つ行きずりの顔 051
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 ここにゐる限りは見えて足折れしガラスの鹿の再び立たず 052
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 ものを食む現し身のふと生臭し灯ともりて咲くギヤマンの花 053
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 駅までを連れだちてゐて身の左庇はれて歩むことのやさしさ 054
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 街灯のうるむ夜霧のなかを来て鳩時計鳴るはいづこの家か 055
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 手首より襟回りよりほどかれて混沌と積もるまだらの毛糸 056
おおみや 1972(昭和47)年 2月 No.37 23 大西民子 1.短歌 雪柳の花のこまごま散りそめぬ帰ることなき犬の名を呼ぶ 057
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 風の凪ぐとき 雲を映す日の多くなりし水の上風は渡らふバリウム色に 058
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 クレバスは青のみとなり吹く風も野も真っ青に塗るほかあらず 059
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 電車待つあひだしばらく話しゐて表裏ある声を待ちあふ 060
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 階段から改札口へ殺気だちときに静けし人の流れは 061
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 花びらのゆるみゐし薔薇カーテンの襞に触れたるのみに崩るる 062
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 口径のかすかに一つ一つ違ふカットグラスを並べゆくとき 063
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 うずくまるいづこもわれの流刑地草抜けば草の匂ひがのぼる 064
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 襟あしの荒れたる感じ身に残る楡のこずゑの風凪ぐときに 065
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 動くともなくただ薄く運命のかげりのような雲が見えゐる 066
おおみや 1972(昭和47)年 10月 No.41 23 大西民子 1.短歌 思ひゐて驚きやすしグラスのなかの氷の一つ不意にくつがへる 067
おおみや 1973(昭和48)年 6月 No.45 25 大西民子 3.評論 南の風ー大宮短歌会作品抄ー大西民子選 068
おおみや 1973(昭和48)年 12月 No.47 24 大西民子 2.エッセイ 私の愛蔵品 縫いぐるみ 069
おおみや 1974(昭和49)年 4月 No.50 46 大西民子 2.エッセイ 春の星座 070
おおみや 1975(昭和50)年 2月 No.55 49 大西民子 3.評論 歌集『曲見』のこと 071
おおみや 1975(昭和50)年 8月 No.58 46 大西民子 2.エッセイ 九官鳥の九ちゃんー岩本医院のマスコットー 072
おおみや 1977(昭和52)年 6月 No.69 16-17 大西民子 3.評論 大宮生れの歌人 平野万里の生き方 073
おおみや 1977(昭和52)年 6月 No.69 49 大西民子 3.評論 祝婚の壺ー大宮短歌会作品抄ー大西民子選 074
おおみや 1978(昭和53)年 10月 No.77 47 大西民子 1.短歌 沙羅の花ー大宮短歌会作品抄ー大西民子選 075
おおみや 1979(昭和54)年 2月 No.79 46 大西民子 2.エッセイ 女性随筆コーナー 宮野先生の思い出 076
おおみや 1979(昭和54)年 10月 No.83 30 大西民子 4.その他 大西民子歌集、短歌研究文庫に 077
おおみや 1980(昭和55)年 4月 No.86 45 大西民子 1.短歌 小さき耳ー大宮短歌会作品抄ー大西民子選 078
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 金色の花 裁ち屑を掃きよせをればひとかたに集まるごとしわれの思ひも 079
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 逝きしより八年を経ておもかげもいつしか写真の顔に定まる 080
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 前を行く一人の帯に浮き出でし金糸の花もいつしかあらず 081
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 思い来しことのくさぐさ相会ひて言葉となして何ぞはかなき 082
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 時かけて語りあひつつ男ゆゑ女ゆゑ執することの違へる 083
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 兵たりし昔を言ひて飲食を急ぐ習ひをみづから笑ふ 084
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 さりげなく聞きたることのまだらなす胸と思へり別れむとして 085
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 その母に返して胸のさびしけれあたたかかえいしみどり児の嵩 086
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 思ひたるのみに罪する掟あらばいくたびわれの死にたむならむ 087
おおみや 1981(昭和56)年 6月 No.93 47 大西民子 1.短歌 一つ一つ壊しつつ生きて来しならむチョコの硝子の灰皿も失す 088
おおみや 1982(昭和57)年 3月 No.97 18-19 北沢郁子 2.エッセイ 人生の慰藉ー大西民子さんのことー 089
おおみや 1982(昭和57)年 11月 No.101 49 大西民子 3.評論 静かなる木々ー大宮短歌会作品抄ー大西民子選 090
おおみや 1986(昭和61)年 4月 No.120 47 大西民子 4.その他 インタビュー 大宮のここがスキ!ここがキライ! 091
おおみや 1994(平成6)年 3月 No.165 52 高橋喜種 4.その他 歌人大西民子さんを偲ぶ 高橋喜種 092
埼玉・人とこころ 1973(昭和48)年 5月 創刊号 8-9 大西民子 2.エッセイ 「おきぬさま」のこと 093
埼玉・人とこころ 1973(昭和48)年 6月 第二号 12-13 大西民子 2.エッセイ ふしぎなこと 094
埼玉・人とこころ 1973(昭和48)年 7月 第三号 3 大西民子 2.エッセイ 女の歳月 095
埼玉・人とこころ 1973(昭和48)年 8月 第四号 8-9 大西民子 2.エッセイ 「おきぬさま」その後 096
埼玉・人とこころ 1973(昭和48)年 10月 第六号 5-6 大西民子 2.エッセイ 少女の日の夢 097
埼玉・人とこころ 1973(昭和48)年 11月 第七号 6 大西民子 2.エッセイ 母の思い出 098
埼玉・人とこころ 1973(昭和48)年 12月 第八号 6 大西民子 2.エッセイ 女歌の系譜 099
埼玉・人とこころ 1974(昭和49)年 1月 第九号 13 大西民子 3.評論 歌壇 100
埼玉・人とこころ 1974(昭和49)年 2月 第十号 16 大西民子 3.評論 歌壇 101
埼玉・人とこころ 1974(昭和49)年 3月 第十一号 15 大西民子 3.評論 歌壇 102
埼玉・人とこころ 1974(昭和49)年 6月 六月号 10 大西民子 2.エッセイ 犬木徳翁氏の文学 103
武州路 1973(昭和48)年 9月 No.2 39-40 大西民子 2.エッセイ 武蔵野のハイウエー 104
武州路 1976(昭和51)年 8月 No.36 26-28 大西民子 2.エッセイ 埼玉の祭り 氷川神社大祭(大宮) 105
武州路 1981(昭和56)年 2月 No.90 44-46 大西民子 2.エッセイ ビルマの寝釈迦 106
武州路 1988(昭和63)年 8月 No.180 33 大西民子 4.その他 今 活躍中の埼玉の女性30人 107
埼玉歌集 1964(昭和39)年 4月 50 大西民子 1.短歌 「雪のしづく」宿り木の青みわたれる森を行くつめたき陶の卵を持ちて 108
埼玉歌集 1964(昭和39)年 4月 50 大西民子 1.短歌 「雪のしづく」枕木に雪積もりゐし夜の別れ呼び戻されむことを願ひき 109
埼玉歌集 1964(昭和39)年 4月 50 大西民子 1.短歌 「雪のしづく」一枚のてのひらをもて蔽はむに溢れて思ふことも少なし 110
埼玉歌集 1964(昭和39)年 4月 50 大西民子 1.短歌 「雪のしづく」煽られし楽譜を拾ふ時の間にドビュッシーもわれは逃がしてしまふ 111
埼玉歌集 1964(昭和39)年 4月 50 大西民子 1.短歌 「雪のしづく」街にて不意に逢はむ日などを恋ふのみに白木蓮の花も畢(をは)りぬ 112
埼玉歌集 1964(昭和39)年 4月 50 大西民子 1.短歌 「雪のしづく」前髪に雪のしづくを光らせて訪はむ未知の女のごとく 113
埼玉歌集 1964(昭和39)年 4月 50 大西民子 1.短歌 「雪のしづく」指貫をはめしままなる夜の眠り夫の記憶もはるかになりぬ 114
埼玉歌集 1964(昭和39)年 4月 50 大西民子 1.短歌 「雪のしづく」音を忍ぶ夜の雨よかの石仏も苔の匂ひをまとめ始めむ 115
埼玉歌集 1969(昭和44)年 6月 51 大西民子 1.短歌 「蜘蛛の糸」ひとすぢの金属音を曳くごとし翅持つ種子の空を飛びゆく 116
埼玉歌集 1969(昭和44)年 6月 51 大西民子 1.短歌 「蜘蛛の糸」胸もとに梢の影の落ちて来て目を病むことの不意に寂しさ 117
埼玉歌集 1969(昭和44)年 6月 51 大西民子 1.短歌 「蜘蛛の糸」埋めたての人ら去りゆきパレットのかたちに白く暮れ残る沼 118
埼玉歌集 1969(昭和44)年 6月 51 大西民子 1.短歌 「蜘蛛の糸」あたためしミルクがあましいづくにか最後の朝餉食む人もゐむ 119
埼玉歌集 1969(昭和44)年 6月 51 大西民子 1.短歌 「蜘蛛の糸」降りやまぬ雨の奥よりよみがへり挙手の礼などなすにあらずや 120
埼玉歌集 1969(昭和44)年 6月 51 大西民子 1.短歌 「蜘蛛の糸」虹の線雲の切れめに光りゐて行かむと思ふいづこも遠し 121
埼玉歌集 1969(昭和44)年 6月 51 大西民子 1.短歌 「蜘蛛の糸」巻貝の先かたむけて目に見えぬ螺旋の糸をひきのばしゆく 122
埼玉歌集 1969(昭和44)年 6月 51 大西民子 1.短歌 「蜘蛛の糸」避けがたき結末としてつね思ふ雨に打たるる波止場の木椅子 123
埼玉歌集 1974(昭和49)年 9月 76 大西民子 1.短歌 「いづこにて」雪の日の沼のやうなるさびしさと思ひてゐしがいつしか眠る 124
埼玉歌集 1974(昭和49)年 9月 76 大西民子 1.短歌 「いづこにて」音のして闇に目ざむる驚きは野に棲む兎もわれもかはらむ 125
埼玉歌集 1974(昭和49)年 9月 76 大西民子 1.短歌 「いづこにて」堪へかねて手を放しなばばらばらにほどけて落ちてゆくわれならむ 126
埼玉歌集 1974(昭和49)年 9月 76 大西民子 1.短歌 「いづこにて」思ふさまくつがえらねば越えられず闇の遠くに耳二つ置く 127
埼玉歌集 1974(昭和49)年 9月 76 大西民子 1.短歌 「いづこにて」足音の家をめぐると聴きてをりわが歩みたる音かも知れず 128
埼玉歌集 1974(昭和49)年 9月 76 大西民子 1.短歌 「いづこにて」山の端の低くかすかに染みてをり西へ向へる歩みと気づく 129
埼玉歌集 1974(昭和49)年 9月 76 大西民子 1.短歌 「いづこにて」いづこにて焼かれむわれか金冠の小さき一つ奥歯に持ちて 130
埼玉歌集 1974(昭和49)年 9月 76 大西民子 1.短歌 「いづこにて」地図などに無き道を奪はれゆきたきに道標は指すわが住む町を 131
埼玉歌集 1979(昭和54)年 10月 131 大西民子 1.短歌 「方角」道のべの紫苑の花も過ぎむとしたれの決めたる高さに揃ふ 132
埼玉歌集 1979(昭和54)年 10月 131 大西民子 1.短歌 「方角」すきとほるガラス見をれば裏と表に分れしのちの遠き月日よ 133
埼玉歌集 1979(昭和54)年 10月 131 大西民子 1.短歌 「方角」逃げ水の光のごとき素早さになべて過ぎつつ春ならむとす 134
埼玉歌集 1979(昭和54)年 10月 131 大西民子 1.短歌 「方角」虎杖のたけゆく道を通ひつつ流離のごとし職場移るは 135
埼玉歌集 1979(昭和54)年 10月 131 大西民子 1.短歌 「方角」避けがたく通る道なり雪よりもしろじろと舞う梨の落花は 136
埼玉歌集 1979(昭和54)年 10月 131 大西民子 1.短歌 「方角」シャッターのあがる前よりわれの目にさだかに見えてゐたる壺あり 137
埼玉歌集 1979(昭和54)年 10月 131 大西民子 1.短歌 「方角」思ひ知るために寄せゆき引き返す波の如しもわが月日は 138
埼玉歌集 1979(昭和54)年 10月 131 大西民子 1.短歌 「方角」方角のなき闇のなか昼間見し白梅ならむ花明りすうる 139
埼玉歌集 1984(昭和59)年 11月 117 大西民子 1.短歌 「今朝の雀」みそなはすすべなきものを喪の花の蘭は白磁のさまにしづるも 140
埼玉歌集 1984(昭和59)年 11月 117 大西民子 1.短歌 「今朝の雀」霊柩車を先立ててゆくバスのなか不意に時刻を問ひし人あり 141
埼玉歌集 1984(昭和59)年 11月 117 大西民子 1.短歌 「今朝の雀」踏み絵踏む足の次々あらはるる夢醒めて寒しわれのあなうら 142
埼玉歌集 1984(昭和59)年 11月 117 大西民子 1.短歌 「今朝の雀」惑はしの言葉のごとく大津絵にほつつり赤し椿の花は 143
埼玉歌集 1984(昭和59)年 11月 117 大西民子 1.短歌 「今朝の雀」おり立ちてよしなき反故を燃しゐるに今朝の雀はみなよく啼けり 144
埼玉歌集 1984(昭和59)年 11月 117 大西民子 1.短歌 「今朝の雀」洗ひたる皿のたちまち冷えゆくは死にたる人の冷えゆくに似る 145
埼玉歌集 1984(昭和59)年 11月 117 大西民子 1.短歌 「今朝の雀」眠られぬままに思へばみどり児の金無垢といふ重さも知らぬ 146
埼玉歌集 1984(昭和59)年 11月 117 大西民子 1.短歌 「今朝の雀」大粒の涙のごとき電線のしづくにいきなり髪を打たれつ 147
埼玉歌集 1989(平成元)年 6月 123 大西民子 1.短歌 「多年草」多年草の黄菊うらうら照れれども来年の秋はいかになりゐむ 148
埼玉歌集 1989(平成元)年 6月 123 大西民子 1.短歌 「多年草」じっとして沈める緋鯉堪へ切れず動くと如く身をよぢりたり 149
埼玉歌集 1989(平成元)年 6月 123 大西民子 1.短歌 「多年草」おのづから意識遠のき豆電球のごとくになりてしまうときあり 150
埼玉歌集 1989(平成元)年 6月 123 大西民子 1.短歌 「多年草」出でて行く農園があるにあらねども百米までといふコードレス電話 151
埼玉歌集 1989(平成元)年 6月 123 大西民子 1.短歌 「多年草」時ならず別離の言葉叫びたる籠の鸚鵡はみじろがずゐる 152
埼玉歌集 1989(平成元)年 6月 123 大西民子 1.短歌 「多年草」騒立てる日々なりにしが川岸の学校園は枯草の藪 153
埼玉歌集 1989(平成元)年 6月 123 大西民子 1.短歌 「多年草」塩分を除かば無限に水はありと幼くて何を思ひ詰めけむ 154
埼玉歌集 1989(平成元)年 6月 123 大西民子 1.短歌 「多年草」おとなびてやさしかりしよメリンスより銘仙に移りし元禄の袖 155
大宮文芸 1976(昭和51)年 3月 第3号 86 大西民子 3.評論 短歌講評 156
大宮文芸 1977(昭和52)年 3月 第4号 88 大西民子 3.評論 短歌講評 157
大宮文芸 1978(昭和53)年 4月 第5号 100 大西民子 3.評論 短歌講評 158
大宮文芸 1979(昭和54)年 3月 第6号 90 大西民子 3.評論 短歌講評 159
大宮文芸 1980(昭和55)年 3月 第7号 98 大西民子 3.評論 短歌講評 160
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」たれの吹くフルートならむ光りつつ亀裂を伝ふ水を思はす 161
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」錯覚にすぎさりしことのよみがへる曇る眼鏡を拭きつつをれば 162
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」さまざまに願ひたゆたひ木の如く豊かに立つといふ日もあらず 163
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」体ごと傾けて何を聴く人かをりをり翳る表情を見ず 164
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」との曇る空のいづくに月ありて背筋光らせ犬の集まる 165
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」砂などの濡れて詰まれる重さかと晴れぬ思ひを運びて帰る 166
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」全きを願ふならねど築きてはまた崩す塔の如き仕事よ 167
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」かなたなる海の入り日にきはだちて大き寝釈迦の如し砂丘は 168
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」三歳の子の父といへりねたましきまでにかがよひサーブを打てり 169
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第8号 10 大西民子 1.短歌 「なべて終れる」用の済みほとりと受話器置きたればなべて終れる如きしずけさ 170
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」からくりの人形は箱にしまはれて人形もわれもくらやみのなか 171
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」面壁とはおのれに向かふことならむおのれといふも単純ならず 172
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」タクシーの窓のガラスの幅だけの帯のやうなる枯れ野を行けり 173
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」自画像の頬をこの夜もそぎゐつつ極道と呼ぶ生き方に似む 174
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」夢に見て夢と知りつつあざむけり欺くことのふとこころよく 175
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」幼な子の声などしたることなくて積みおく本を見回す日あり 176
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」絨毯に音を吸はせて何事をなし来し人か歩み去りたり 177
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」春の雲のふくらむ見れば錯誤さへ身に華やげる日のありにけり 178
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」雨あとは虫の祭りの日ならむか蛾も蝶も出でてはたはたと飛ぶ 179
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第9号 10 大西民子 1.短歌 「自画像」はるばると幟なびけて虫送りの行列などはいづち行きけむ 180
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」行き着かぬ思ひにをれば昼過ぎて煙のごとき雨の降りいづ 181
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」槇の葉を打つ雨だれを見てゐしがまして乱るる犬蓼の葉は 182
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」妻を得てユトレヒトに今は住むというユトレヒトにも雨降るらむか 183
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」ヒロインの異国へのがるる場面にて船腹を打つ波の荒れたり 184
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」それぞれの闇をまとひて立つ木々にまじりて立たばわれは何の木 185
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」荷となるを恐れて置ける土の鈴ことばやさしき人に買はれよ 186
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」等身の人形の笑ひし声かもと驚き易く地下街をゆく 187
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」駅前の放置自転車神々に見放されたる病のごとし 188
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」黄の花の多き季節よ人は去りまばらに墓の取り残されぬ 189
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 10 大西民子 1.短歌 「人形のこゑ」われの道蝶の道目に見えねども古地図に江戸の街路ととのふ 190
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第10号 206 大西民子 3.評論 短歌講評 191
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第12号 10 大西民子 1.短歌 「歳月」日本は如何なる国かフルートを吹ける異人のをとめに思ふ 192
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第12号 10 大西民子 1.短歌 「歳月」水玉を小さく上げて沈みたり薔薇のかたちの砂糖二粒 193
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第12号 10 大西民子 1.短歌 「歳月」行き違いになりにしのみと知るまでにまた重ねたる歳月ありき 194
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第12号 10 大西民子 1.短歌 「歳月」門をしめに出で来て不意に亡き父母の知らざる家に住むを思へり 195
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第12号 10 大西民子 1.短歌 「歳月」ふるさとの野山思へばいづこにも落ち葉の浮かぶ水ありにけり 196
大宮文芸 1980(昭和55)年 11月 第12号 196 大西民子 1.短歌 短歌講評 197
大宮文芸 1986(昭和61)年 11月 第14号 10 大西民子 1.短歌 「春深みたり」メントールの匂ひをさせてゐることの負いめに列のうしろにつけり 198
大宮文芸 1986(昭和61)年 11月 第14号 10 大西民子 1.短歌 「春深みたり」はりつきてゐたる桜の花びらも奪ひて去りぬ黒の自転車 199
大宮文芸 1986(昭和61)年 11月 第14号 10 大西民子 1.短歌 「春深みたり」遠くより会釈したるはたれなりし喪服に角を曲りてゆけり 200
大宮文芸 1986(昭和61)年 11月 第14号 10 大西民子 1.短歌 「春深みたり」宇治十帖読み返しつつ流離めく夜毎のありて春深みたり 201
大宮文芸 1986(昭和61)年 11月 第14号 10 大西民子 1.短歌 「春深みたり」ふるさとの山のふもとの畑なかの立葵にはいつも日が差す 202
大宮文芸 1986(昭和61)年 11月 第14号 232 大西民子 3.評論 短歌講評 203
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」麦畑わづかに熟れてこの町に雲水などは見かけずなりぬ 204
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」行きどまりの垣にからみて鉄線の大き紫かかよりゐたり 205
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」バス停の標識白くともるころラマ僧二人いづこへ帰る 206
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」むじな偏の貌といふ字を書きをれば人間といふ不可解のもの 207
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」ひしひしと人の増えくる夢なりき石筍などの立つさまに似て 208
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」わがめぐり目に見えて荒れてゆく日あり供華の黄菊は葉から衰ふ 209
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」ゆく末をまた見失ふごとき日に軒を鳴らして孤雨降る 210
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」手すさびに拾ひたれども石は石の重さに土の匂ひをまとふ 211
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」われの目もけものの如く光らむか自転車のライトまともに浴びて 212
大宮文芸 1987(昭和62)年 11月 第15号 10 大西民子 1.短歌 「地底の音」温水器の音と気づけどなほしばし地底の音のごとく続けり 213
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」甲斐へ抜くる道がひとすぢありといふ片栗の咲くころには思ふ 214
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」無数の手が今し動きて灯をともす刻限ならめ暮れて来にけり 215
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」何もかも詰め込むやうに詰め込みて運び去られつ落ち葉の籠は 216
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」木の椅子に待たされをればときじくの何か言葉のごとき風花 217
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」ただの岩の円錐形と見てをれど水を引き寄せまた引き離す 218
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」扇状地といへる地形は黒板にえがかれし図のままに忘れず 219
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」白梅のはじけそめたる寒さにて振り返らずに犬は行きけり 220
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」とどめなくくらがりを飛ぶ蝙蝠を仰ぎて飛べぬ蝙蝠われは 221
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」冬の陽に清められたる蓮沼のただ黒々と干潟なしたり 222
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 10 大西民子 1.短歌 「落ち葉籠」山桜花の散りしく明るさに白拍子など出でて舞はずや 223
大宮文芸 1989(平成元)年 11月 第17号 236 大西民子 3.評論 短歌講評 224
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」音のして皿にこぼれて昔々ルビーのやうなドロップありき 225
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」見しこともなき「まさかり」を知りてをり童話の挿絵に大きかりけり 226
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」疑わず軍手と呼びて使ひ来ぬ今もそのまま洗へば白し 227
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」あをあをと茹でし春菊を賜ひたり木枯らしすさぶ巷より来て 228
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」どの家の犬も啼かずて午前二時団地二百戸しづまりかへる 229
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」わが星を四緑木製と知りてよりめぐりに星の夜々にひしめく 230
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」かをかをと空向きて鳴くどの鶴も胸のまろみの相似形なす 231
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」西国へ病みて参れぬわれのため散華ひとひら送りたまひぬ 232
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」まれまれに立てる厨にラップして花のごとしもサーモンの朱は 233
大宮文芸 1990(平成2)年 11月 第18号 10 大西民子 1.短歌 「散華ひとひら」さまざまに迷ひたれども光源を遠ざけてゆくごとく眠りぬ 234
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」ときじくのまなかひに降る日照り雨光の粒を撒くごとく降る 235
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」どのやうにおろされにけむかの大き薬種問屋の看板などは 236
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」幾人も住むかのやうに灯をともすフランスパンを抱き帰り来て 237
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」なかで何か起こりゐるとも知らぬまま持ち歩く箱のごとし体は 238
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」スカートのひだをたたみて寝押しすと余念なかりし夜毎の少女 239
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」近づけば眼鏡光りてからしいろの秋のスーツがよく似合ひたり 240
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」園児らの三分の一ほど残されて踏切の手前しばし振はふ 241
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」ひきだしに沈めし鍵を探しゐて鍵のみを探しゐるにもあらず 242
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」婉曲に言ひたりしかば伝はらず伝はらざりとことに安らふ 243
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 10 大西民子 1.短歌 「光の粒」見しことの無しと言ひたるわれのため十指を寄せて百合の木の花 244
大宮文芸 1991(平成3)年 11月 第19号 248 大西民子 1.短歌 短歌講評 245
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」牧草も雨に育つと告げ来れば牛の匂ひのふと立つごとし 246
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」クローバーの丘に少女は連れゆきて犬にも首輪を編みやりしとぞ 247
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」うしろより花の香のする風が来て返り咲きせる黄の薔薇に逢ふ 248
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」くくと啼き岸に寄りくる一列に混じりてあらばわれはどの鴨 249
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」縫ひ針を撒きたるごとく光りつつ消えつつ雑魚は水にちらばる 250
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」つながりて咲く曼珠沙華はればれともう一本が離れて咲けり 251
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」軍用馬にとられむ憂ひも今は無く姿やさしきジョッキーが乗る 252
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」ぼかしたる絵がこのごろは多しとぞ嗅げばアネモネは生臭き花 253
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」幼子の描きし村は夜に入りてどの窓も黄のあかりをともす 254
大宮文芸 1992(平成4)年 11月 第20号 14 大西民子 1.短歌 「牧歌」みどりごは見えぬもの見て泣くといふ噴水の秀(ほ)に冬の日が差す 255
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」朝々に活け直しをれば菜の花とわれといつしかいのちを競ふ 256
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」日を選ぶ習ひのわれに残りゐて古き傘のままマートまで行く 257
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」横隊に水を浮かべる六羽ゐて振り向けばもうちりぢりの鴨 258
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」甲虫にある裏表裏側はリモコンか何かのやうに混みあふ 259
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」ゲレンデの人工雪とぞ山腹に雪型のやうに残る模様は 260
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」かがまれる後姿のままにゐてわかさぎ釣りは声を発せず 261
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」たれも居なくなりても咲かむ糸桜雌蕊雄蕊のひそとととのふ 262
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」睡蓮の鉢に緋目高を飼ふといふ生きものの死はかなしきものを 263
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」桃山のこころの雲よと屏風絵を見をれば銀の箔がまたたく 264
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 10 大西民子 1.短歌 「銀の箔」そののちに降りにし雪に消されたる足跡のありとたれの言ひけむ 265
大宮文芸 1993(平成5)年 11月 第21号 264 大西民子 1.短歌 短歌講評 266
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 4.その他 大西民子先生を偲ぶ 267
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 第一歌集「まぼろしの椅子」帰らざる幾月ドアの合鍵の一つを今も君は持ちゐるらむか 268
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「まぼろしの椅子」今は誰にも見することなきわが素顔霧笛は鳴れり夜の海原に 269
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「まぼろしの椅子」ドラマの中の女ならば如何にか哭(な)きたらむ灯を消してわれの眠らむとする 270
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「まぼろしの椅子」殻とぢて竦(すく)める如き日のわれを不意に来し母に見せてしまひぬ 271
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「まぼろしの椅子」かたはらにおく幻の椅子一つあくがれて待つ夜もなし今は 272
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「まぼろしの椅子」山の彼方に雲ゆく見れば訪ひがたきわがみどり児の墓辺思ほゆ 273
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「まぼろしの椅子」そらんじてゐし花言葉つぎつぎに置き忘れ来し月日と思ふ 274
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 第二歌集「不文の掟」前髪に雪のしづくを光らせて訪(おとな)はむ未知の女の如く 275
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「不文の掟」いつのまに東京を去りし友ならむ風のなかに麦踏む日々と告げ来ぬ 276
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「不文の掟」完きは一つとてなき阿羅漢のわらわらと起(た)ちあがる夜無きや 277
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「不文の掟」流亡の相と言はれし中指の渦紋(かもん)も夏の手袋に秘む 278
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「不文の掟」夢のなかといへども髪をふりみだし人を追ひゐきながく忘れず 279
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「不文の掟」手に重き埴輪の馬の耳ひとつ片耳の馬はいづくにをらむ 280
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「不文の掟」身を逼(せ)むる不文(ふぶん)の掟(おきて)思ふ夜もミモザがこぼす黄なる花びら 281
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 「不文の掟」月の夜の墓より犬が曳き帰る或いは母の見余せし夢 282
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 6 大西民子 1.短歌 第三歌集「無数の耳」煽(あお)られし楽譜を拾ふ時の間にドビュッシーもわれは逃がしてしまふ 283
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「無数の耳」亡き母は混りてゐずや坂下の野菜車を人らのかこむ 284
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「無数の耳」ひび入りて伏せおく大き甕(かめ)ひとつみどり児の声漏(も)るる夜無きか 285
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「無数の耳」石臼のずれてかさなりゐし不安よみがへりつつ遠きふるさと 286
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「無数の耳」てのひらをくぼめて待てば青空の見えぬ傷より花こぼれ来る 287
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 第四歌集「花溢れゐき」報復は神がし給ふと決めをれど日に幾たびも手をわが洗ふ 288
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「花溢れゐき」眠られぬ夜々に思へばみづからの羽根抜きて紡ぐよろこびも無し 289
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「花溢れゐき」降りやまぬ雨の奥よりよみがへり挙手(きょしゅ)の礼などなすにあらずや 290
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「花溢れゐき」ひとすぢの光の縄のわれを巻きまたゆるやかに戻りてゆけり 291
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「花溢れゐき」桃の木は葉をけむらせて雨のなか共に見し日は花溢れゐき 292
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 第五歌集「雲の地図」円柱は何れも太く妹をしばしばわれの視野から奪ふ 293
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「雲の地図」まだ何か奇蹟を待ちてゐるわれにをりかさなりて弔電は来る 294
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「雲の地図」水道をとめて思へばかなしみは叩き割りたき塊(かたまり)をなす 295
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「雲の地図」われの死を見ずにすみたる妹とくり返し思ひなぐさまむとす 296
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「雲の地図」亡き人のショールをかけて街行くにかなしみはふと背にやはらかし 297
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「雲の地図」青みさす雪のあけぼのきぬぎぬのあはれといふも知らで終らむ 298
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 第六歌集「野分の章」道のべの紫苑の花も過ぎむとしたれの決めたる高さに揃ふ 299
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「野分の章」留守のまになりと来りて漕ぎゆけよ在りし日のままに揺り椅子を置く 300
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「野分の章」引力のやさしき日なり黒土に輪をひろげゆく銀杏(いちょう)の落ち葉 301
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「野分の章」地下深く何祝(ほ)ぎごとのあらむ日か花サフランの湧き出でて咲く 302
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 第七歌集「風水」つながれしままに眠れりはじめより犬のかたちに生れしのみに 303
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風水」亡き人のたれとも知れず夢にきて菊人形のごとく立ちゐき 304
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風水」一本の木となりてあれゆさぶりて過ぎにしものを風と呼ぶべく 305
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風水」地球ごと滅(ほろ)ぶるは何時砂をゑぐる駱駝(らくだ)の足を画面は捉(とら)ふ 306
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風水」まろまろと昇る月見て戻り来ぬ狂ふことなく生くるも悲劇 307
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 第八歌集「印度の果実」妻を得てユトレヒトに今は住むといふユトレヒトにも雨降るらむか 308
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「印度の果実」立ちどまり捨てし煙草を踏み消して去りゆくさまの映画めきたる 309
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「印度の果実」目に見ゆるこころの如くナプキンのかたちやさしくたたまれゐたり 310
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「印度の果実」五百枚の原稿用紙買ひ持ちていまだ紙なる重さを運ぶ 311
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 第9歌集「風の曼陀羅」オルゴールを閉づれば戻るしじまありよはいは既に乱を好まず 312
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風の曼陀羅」子をなさば付けむと思ふ名のありき幾つもありき少女のわれに 313
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風の曼陀羅」無数の手が今し動きて灯をともす刻限ならめ暮れて来にけり 314
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風の曼陀羅」白骨(しらほね)となりても遂げむことありや水に押されて水動きけり 315
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風の曼陀羅」どのやうにおろされにけむかの大き薬種問屋の看板などは 316
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 7 大西民子 1.短歌 「風の曼陀羅」送り火の灯籠はいつかちりぢりに漁り火の咲く沖へ去りたり 317
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 8 松島美映 2.エッセイ ひとこま        318
大宮文芸 1994(平成6)年 11月 第22号 8 大塚千都枝 2.エッセイ なつかしき思い出    319
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」出で入りのはげしくなれるドアが見ゆ次第に何の迫らむとして 320
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」胸もとに梢の影の落ちて来て目を病むことの不意に寂しき 321
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」ゆらめきて紙などの泳ぐ水のなかどのあたりまでわれは行きしや 322
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」あくる日の職務に問へど夜の更けに降りゐたる雨を知れる人なし 323
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」鳴くこともあらず超えゆく沼の上鳥となりてもさびしきわれか 324
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」ひろげたる五指かざすとき遠のきて芽ぐむ梢のごとくうるほふ 325
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」長雨にべにばなも摘まず終りたり瞼を押せば涙出で来る 326
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」事務室のガラス拭かれゐながらに見ゆる枯れ野のまぶしくなりぬ 327
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」かさかさと鳴る藁の束街の灯も駅も隠れてしまふまで積む 328
文芸埼玉 1968(昭和43)年 11月 創刊号 69 大西民子 1.短歌 「鳥となりても」蛇いちごの花黄に湧ける野を行きてともなへる人を俄かに怖る 329
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」散歩路に灯のともる見つつ帰りゆくたのむ思ひもかそかになりて 330
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」失ふに惜しく残れる何あらむすり抜けてゆく夜の人ごみを 331
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」押すこともあらず押されて歩む身をわれと笑ひて改札を出づ 332
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」ミシン踏めばミシンの音に紛れゆき憎まるるほどの事もなし得ぬ 333
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」肘痛むときに思へりスヰフトは予言してつひに人を死なしめき 334
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」機械音くぐもる地下の書庫にゐて人のこゑよりわれは乱れず 335
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」十年目のわが犬のため朱の色の首輪サイズを確かめて買ふ 336
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」隣より洩れくる議事のはげしきに一人のこゑを聞き分けてゐつ 337
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」発車待つバスにゐたれば対岸の日あたるビルは窓暗く見ゆ 338
文芸埼玉 1970(昭和45)年 11月 第4号 91 大西民子 1.短歌 「ひとのこゑ」屋上にしづまりゐたる旗一枚不意によぢれて降ろされゆけり 339
文芸埼玉 1971(昭和46)年 3月 第5号 102 大西民子 2.エッセイ 「花の名」 340
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」坐りても立ちても雨の音あふれ今年は犬も妹もゐず 341
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」狼煙あがる空はいづこかわざはひは怖るるものにのみ来るといふ 342
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」遅れゐるバスを待ちつつ悲しみは不意に怒りのやうに噴き上ぐ 343
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」してやらむこと何もなく名を呼びて水を替へたる花籠を置く 344
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」われを離れしわれのもろ手はたおやかに黒と銀との水引を結ぶ 345
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」歩むことをやめて見をれば万象の音を吸ひ込むやうな没り日よ 346
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」位置かへて鳴き続へゐる虫のこゑ木の立ててゐる声かと思ふ 347
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」雨あとのしづくを落とす松を見て指の先までほほけて坐る 348
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」生まれかはることのありとも物陰をうそうそ這ふ虫などにはなるな 349
文芸埼玉 1973(昭和48)年 11月 第9号 126 大西民子 1.短歌 「力湧き来よ」これ以上失ふものは残りゐず腕力のごとき力湧き来よ 350
文芸埼玉 1974(昭和49)年 11月 第12号 79 大西民子 1.短歌 「木槿は白から」童話のやくなやさしき会話して醒めてあたたかかりし仔山羊もをらず 351
文芸埼玉 1974(昭和49)年 11月 第12号 79 大西民子 1.短歌 「木槿は白から」痛きまで胸締めて出づる朝々に木槿は白からほころびそめつ 352
文芸埼玉 1974(昭和49)年 11月 第12号 79 大西民子 1.短歌 「木槿は白から」黒板に字を書く背後ひそまりて石の顔など並ぶならずや 353
文芸埼玉 1974(昭和49)年 11月 第12号 79 大西民子 1.短歌 「木槿は白から」はなやかに角をひらける鹿の絵にゑがきし人のかなしみは見ゆ 354
文芸埼玉 1974(昭和49)年 11月 第12号 79 大西民子 1.短歌 「木槿は白から」ガラス窓の模様を白く光らせて夏も終りと思ふ雨降る 355
文芸埼玉 1975(昭和50)年 3月 第13号 54 大西民子 3.評論 第六回埼玉文芸賞選評(短歌部門) 356
文芸埼玉 1975(昭和50)年 11月 第14号 109 大西民子 3.評論 昭和五十年度「文芸埼玉」応募作品選評(短歌部門) 357
文芸埼玉 1976(昭和51)年 3月 第15号 50 大西民子 3.評論 第七回埼玉文芸賞選評(短歌部門) 358
文芸埼玉 1976(昭和51)年 3月 第15号 95 大西民子 4.その他 「埼玉文学会の一年(昭和五十年)」著者の刊行 大西民子歌集「雲の地図」(短歌新聞社)四月刊 359
文芸埼玉 1976(昭和51)年 3月 第15号 96 大西民子 4.その他 「埼玉文学会の一年(昭和五十年)」著者の刊行 大西民子歌集「石の船」(短歌新聞社)八月刊 360
文芸埼玉 1977(昭和52)年 3月 第17号 68 大西民子 3.評論 第八回埼玉文芸賞選評(短歌部門) 361
文芸埼玉 1977(昭和52)年 12月 第18号 170 大西民子 3.評論 昭和五十二年度「文芸埼玉」応募作品選評(短歌部門) 362
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 82 大西民子 3.評論 第十回埼玉文芸賞選評(短歌部門) 363
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」怖るるを知るはいつの日幼な子は蛇のかたちをゑがきて倦まず 364
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」四肢高き馬のほとりにゐし夢の馬の数のみ殖えてゆきたり 365
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」雨乞ひの太鼓の音の響きゐし故郷はあらずどの地図見ても 366
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」遠くにてサイレン鳴れり忘れゐし欲望を呼び醒ますごとくに 367
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」ガラス戸の桟に足首切られたるわが映像を見て立ち尽くす 368
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」音もなくクレーンの鉤の垂りて来て路上のたれを奪はむとする 369
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」うるほいて固まる砂と思ふまで鎮まりてありこよひのわれは 370
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」菜の花の穂先まで咲きて咲き終へぬ思ひ遂ぐるといふやさしさに 371
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」コップのなかの嵐と思ひ至るまで時間をかけて苦しむあはれ 372
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 90 大西民子 1.短歌 「馬の数のみ」ぬけ出でていづくへ行かむ月明にひとすぢ光る水路のあらば 373
文芸埼玉 1979(昭和54)年 3月 第21号 126 大西民子 4.その他 著書の刊行 <十一月>大西民子歌集「野分の章」牧羊社刊 374
文芸埼玉 1979(昭和54)年 11月 第22号 186 大西民子 3.評論 応募作品選評(短歌部門) 375
文芸埼玉 1980(昭和55)年 3月 第23号 84 大西民子 3.評論 応募作品選評(短歌部門) 376
文芸埼玉 1980(昭和55)年 3月 第23号 131 大西民子 4.その他 著書の刊行 <七月>大西民子歌集「短歌研究文庫ー大西民子歌集」短歌研究社刊 377
文芸埼玉 1982(昭和57)年 6月 第27号 154 大西民子 3.評論 応募作品選評(短歌部門) 378
文芸埼玉 1983(昭和58)年 3月 第30号 見返しの遊び 大西民子 4.その他 歴代編集委員・近影 379
文芸埼玉 1985(昭和60)年 6月 第33号 192 大西民子 3.評論 応募作品選評(短歌部門) 380
文芸埼玉 1987(昭和62)年 6月 第37号 188 大西民子 3.評論 応募作品選評(短歌部門) 381
文芸埼玉 1988(昭和63)年 12月 第40号 見返しの遊び 大西民子 4.その他 歴代編集委員(写真) 382
文芸埼玉 1990(平成2)年 6月 第43号 191 大西民子 3.評論 応募作品選評(短歌部門) 383
文芸埼玉 1992(平成4)年 6月 第47号 151 大西民子 3.評論 応募作品選評(短歌部門) 384
文芸埼玉 1993(平成5)年 12月 第50号 見返しの遊び 大西民子 4.その他 歴代編集委員(写真) 385