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例言

一、本卷は別編として、人物誌、社、寺、教會誌、及び名蹟誌の三編より成り、其中人物誌は、古來堺に生まれ、又は他地方より來つて事蹟の傳へらるゝ人物を網羅編纂したもので、上は皇族を始め、下は武將、武人、奉行及び屬吏、縣官、自治功勞者、神職、僧侶、社會事業家、篤行者、殉教者、篤信者、醫家、武術家、名家、儒家、教育家、詩人、國學者、歌人、俳人、茶道家、書家、畫家、商工業者、技藝家、工藝家、俳優、角力、音曲家、隱逸及び風流等の諸家に分ち、これを本編に倣ひて、黎明、全盛、爛熟、整頓の四期に區分し、各自歿年の順序に從つて編年體に排列し、本編の記事と參照して努めて其重複を避けた。
一、社、寺、教會誌は、本市に現在する各社寺を、神社は社格に依り、寺院は宗派別に區分し、又、教會は神道教會、基督教會に分ちて、適宜これを排列することゝした。而して、廢社寺中、事蹟の觀るべきものはこゝに收め、其遺蹟の明らかなるものはこれを名蹟誌に載せた。
一、名蹟誌は、神社及神社址、寺院及び寺院址、史蹟名勝、天然記念物の四章に分ち、著名なる箇所につき、位置の順列に依り、主として其遺址を歷敍することゝした。
一、本卷の中、第一、二編は編纂員中井伊與太氏、第三編は編纂員曾根硏三氏の執筆に成り、編纂長牧野信之助氏これを修正し、何れも編纂監修三浦周行氏の校閲を經た。
  昭和四年十月
          市史編纂部