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(九)季龍元筍

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 元筍、字は季龍。【堺の人】堺の人で、伊賀光秀の臣、鈴木太郞左衞門光季の子、弘安二年二月出生した。【延命寺開山】十四歳鎌倉建長寺國一禪師太古世源の門に入り正平二十四(應安二)年六月武藏青梅に住吉山延命寺を剏建し、境内に鎭守として、【住吉四所明神勸請】鄕貫に緣故の深い住吉四所明神を奉祀した。(延命寺報告書)同寺には、同年攝津住吉社別當良鎭僧正から寄附した、厄除本地三十三體曼陀羅を傳へ、(厄除本地三十三體曼陀羅、延命寺報告書)又什寶に開山季龍筆鐵板の棟札がある。(鐵坂棟札)文中二(應安六)年五月十二日享年九十五歳を以て示寂した。右住吉明神は、明曆元年青梅の總鎭守と崇められ、現に東京府西多摩郡青梅町に鄕社として鎭座してゐる。(延命寺報告書)

第二圖版 季龍