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第一編 人物誌
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第三章 爛熟期(大阪陣より明治維新迄)
(一九二)岩本梧友
338 ~ 339 / 897ページ
【堺の數學者】岩本梧友は通稱
鰯屋藤兵衞紺珠堂
と稱し堺の數學者で、
田中芳洲
の門人である。【
勾股泝原
を著す】安永八年十一月
勾股泝原
を著はし、天明三年芳洲其序を作つた。(
勾股泝原
)
勾股泝原
は整數術の書であるけれども、勾股形に於ける弦或は股等を一定數としたことは、數學上頗る興味のあることである。(大日本數學史)猶同書の續編があるが、上梓如何は明かでない。(
勾股泝原
奧附)享和元年八月十八日、享年六十四歳を以て歿した。法號を照譽宗徹信士といふ。(
宗泉寺
過去帳)【墓所】柳之町東二丁
宗泉寺
に其墓碑がある。