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(一九二)岩本梧友

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 【堺の數學者】岩本梧友は通稱鰯屋藤兵衞紺珠堂と稱し堺の數學者で、田中芳洲の門人である。【勾股泝原を著す】安永八年十一月勾股泝原を著はし、天明三年芳洲其序を作つた。(勾股泝原勾股泝原は整數術の書であるけれども、勾股形に於ける弦或は股等を一定數としたことは、數學上頗る興味のあることである。(大日本數學史)猶同書の續編があるが、上梓如何は明かでない。(勾股泝原奧附)享和元年八月十八日、享年六十四歳を以て歿した。法號を照譽宗徹信士といふ。(宗泉寺過去帳)【墓所】柳之町東二丁宗泉寺に其墓碑がある。