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(二七二)幽閑齋

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 【堺の華道家】幽閑齋は堺の隱士である。(雅莚挿華圖)病弱の故を以て薙髮して和歌を學び、茶香兩道を嗜み、殊に抛入生花を好み、遂に奧祕を究めた。【述作の書】又花道に著名なる人々の説くところを集錄し、花鈴集十帖となし、圖するに寫生、設色を以てした。其孫禿箒居士、輯中より、初學に便なるべきこと數條を採り、加ふるに圖畫を模寫して三册とし、抛入花の圖と題し、明和三年九月之を上木した(古事類苑遊戲部十三所收抛入華之圖上)又別に古人名家の技にして、法式となるべきものを蒐めて一書を編み、之を雅莚挿華集と名づけた。(雅莚挿華圖)

第七十七圖版 雅筵挿華圖