ビューア該当ページ
目次
/
第一編 人物誌
/
第三章 爛熟期(大阪陣より明治維新迄)
(三〇七)初代 豐竹嶋太夫
426 ~ 426 / 897ページ
【
戎島
に生る】
豐竹嶋太夫
は堺の
戎島
に生れ、越前少掾の門に入り、【初代嶋太夫】出生地に因んで嶋太夫と稱した。卽ち嶋太夫の初代である。享保二年正月三日始めて出座し、甲陽軍鑑今樣粧を語つた。これより次第に上達して、好評を得、同十年江戸に下つた。彼地に於ける評判もよく、【江戸に永住す】終に永住することゝなつた。歿年、世壽は明かでない。(淨瑠璃大系圖卷之五)