【位置】田守神社は三寶村大字松屋字宮の前にあり、【祭神】天照皇太神、天兒屋根命、譽田別尊を奉齋してゐる。【創祀】本社は本地開發者松屋作右衞門、延享二年八月勸請し、開口田守大明神と號し、本所の産土神として奉祀崇敬した。寶曆二年代官小川新左衞門當所檢分の際、東西二十四間、南北十八間、此坪數四百三十二坪を境内地として、其地子を免除した。其後大阪平野町二丁目米屋(石崎)喜兵衞地主となり、本社を新築し、又改造した。弘化四年十二月本社祭神の外更らに住吉大神猿田彦大神、豐受姫大神、生國魂大神を相殿として奉齋した。【社格】明治五年村社に列し、大正四年十月四日神饌幣帛料共進社に指定せられた。【社殿】境内四百三十二坪、本殿、拜殿、神具納屋あり、末社に籠守、嚴島、茅渟明神の三社がある。氏地は本所一圓で、【例祭】例祭は十月五日である。
茅渟明神神社は元鹽濱新田に齋祀せられたが、安政元年海嘯の爲めに社殿流失したので、【合祀社】終に本社境内に遷座合祀せられた。若松大明神社は元若松新田に奉齋せられたが同じく、明治四年五月海嘯の爲めに、流失したので本社境内に合祀せられた。(三寶村誌)