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(七)風間堂

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 元和の町割に引責屠腹した風間六右衞門の靈を安じた風間堂は、【所在】並松町六番地にある。地は北之橋の北方一丁餘、道路の東側にあつて、土塀を繞した小堂である。【五輪塔と位牌】堂前の五輪塔は後世追善の爲めに建てたものであるが、堂内安置の位牌は其後間もなく造られたもので、中央に不惜身命院殿道喜日妙大居士、左右に元和四戊午八月十有五日と記してゐる。瘧疾平癒の民間信仰】俗間風間堂に祈る時は瘧疾忽ち癒ゆと傳へてゐるのは、六右衞門が生前此病に惱んだと云ふので同病を癒すと信じたのに附會したものであらう。