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札幌の前期遺跡

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 札幌市内で発見されている縄文時代前期の遺跡は、豊平区平岸のT三一〇遺跡、西区発寒のN一八遺跡などで、厚手で撚糸などの植物性繊維を多量に含んだ縄文尖底土器を伴う遺跡が発見されている。T三一〇遺跡では直径二・一メートル×一・二メートルの小型の住居跡が一軒見つかっているが、墓跡の発見はまだない。円筒土器の遺跡では、円筒下層d式土器がT三一〇遺跡でごくわずかな量が出土しているだけである。