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◇S三五四遺跡(白石区本通一丁目南一四 図2-1、2)

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 本遺跡からは、形態および製作技術からみて後期旧石器時代に属すると考えられる資料が二点みつかっている。いずれも攪乱層から出土したものである。1は、小型の楔形細石刃核と考えられるもので、大きさは長さ四〇ミリ、高さ一八ミリ、幅一一・五ミリである。素材は、両面加工の石器の側縁に沿って剝離した断面三角形の削片(スポール)で、甲板面のバルブ部分と反対側の端部から樋状剝離が入れられており、その数は現在四本みられる。2は、幅二センチ程の石刃を素材にして、端部側に二個の尖頭部を作出した多頭(ないし多刃)の錐(denticular)の一種と考えられる。