図-5 後北C2・D式土器に伴う弥生式土器
K一五三遺跡四丁目地区では、交互に付けられた円形刺突文を特徴とした縄文土器、高い脚が特徴の坏、角形の底部、角形の口縁をもつ小型の鉢が検出された。これは、本州北半の「天王山式土器」といわれる弥生式土器の特徴を有している。同種の土器は、江別市坊主山遺跡でも発見されている。
S一五三遺跡発掘区、S三五四遺跡第一九号ピット(土壙墓)出土の土器、K一三五遺跡四丁目地区出土第Ⅲ群c-aとした土器は体部に付加条の羽状を呈する不整撚糸文を特徴とした土器が得られている。これも本州北半の「赤穴式土器」と称される弥生式土器である。
K一三五遺跡四丁目地区では、撚りの方向の違う二種の撚糸文を口縁に数段めぐらした土器が得られた。この種の土器は、円形刺突文が口縁部にめぐらすことを特徴とし、「鈴谷式土器」と称されるいわゆるオホーツク式土器である。同種の土器は、近隣では江別市坊主山遺跡、余市町フゴッペ洞窟においても検出されている。