図-3 K460遺跡出土の土器
(1~8:第Ⅱ文化層〔下層〕,9~16:第Ⅰ文化層〔上層〕)
竪穴住居跡は、第Ⅰ文化層で一三軒、第Ⅱ文化層から四軒みつかっている。第Ⅱ文化層(図3-1~8)からは、口縁部に横走する沈線文がある大型の甕と胴部に沈線文が一本巡る口径のわりに器高が高い坏、内面に青海波の叩き痕がある須恵器の大甕、鉄製刀子、土製紡錘車、棒状礫などが出土し、擦文前期の所産と考えられる。第Ⅰ文化層(図3-9~16)は、甕・坏ともに横走沈線文に加え鋸歯状の沈線文があるもので同中期前半のものである。