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第一節の意図

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 本編におさめる各一〇章は、これまで不明であった近世末期における、札幌市域の歴史的な様相と展開をあきらかにし、あわせて近代以降に発展する札幌市域の基礎が、種々の点でこの時期に形成され、近代への胎動をみせはじめていた状況を解明するものである。
 本編は、主に安政二年(一八五五)以降、幕府による第二次直轄の時期からあつかうので、本節ではまずこの経過を簡単に説明し、さらにこの時期以降の札幌市域の概略、及びこの時期の評価について述べ、本節を第四編のイントロダクションとしておきたい。