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社会主義の灯

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 社会主義冬の時代の札幌で、社会主義の宣伝を行っていたごく少数の人がいた。ひとりは富山の薬行商人であった正満又七である。北海道を行商するかたわら、社会主義の同志を訪問していた。尾行付の薬屋として評判であった。もう一人は、啞蝉坊の弟子の渋井福太郎であった。しかしふたりとも定住者でなく、影響力は小さかった。