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「民心の帰趨」

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 戦時下の治安維持の課題は、既述のように特高機能の拡張をもたらすが、そこでは一般民衆の思想・生活・労働そのものが対象となっていた。つまり、「民心の帰趨」の把握こそが重要となってきたのである。経済統制や労務統制・防諜以外にも、流言蜚語、応召遺家族の援護や風紀問題なども新たな視察取締の焦点となった。こうした視察取締は特高警察に加え、高等警察の後身である「情報警察」が担当するが、先にふれたように、すべての警察機能が動員されたのである。