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農業生産地から住宅地化へ

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 札幌市は、戦前・戦後を通じて、周囲を札幌村、篠路村、白石村、豊平町、手稲町といった一大農業生産地に囲まれ、生産物の一大供給・消費地であった。二十七・八年頃、札幌市の人口増加に伴って豊平町に宅地ブームの第一波が襲い、農業にゆさぶりをかけた。このため三十年代には、農地の潰廃(かいはい)・転用が本格化し、都市化が進んだ。三十年の場合、耕地面積一万七一八三ヘクタールであったのが、四十七年には七〇七二ヘクタールと、一七年間に耕地面積において約六〇パーセントが宅地、公共用地、道路、公園、学校用地、工業用地等へと転換していった。同時に、農家人口等の半減をもたらし、少家族化・高齢化を招いた(五章八節参照)。