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CIE図書館とアメリカ文化センター

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 昭和二十三年五月CIE(民間情報教育局)は、占領政策下にアメリカ流の民主主義を宣伝する機関としてCIE図書館を東邦生命ビル内に開いた。この図書館は、一部道民からの寄付金を募って開設されたが、当時としては珍しく開架図書館であった。その利用者は、学生や女性が多かったという(道新 昭23・12・4)。この図書館は、図書の貸出だけでなく、映画会を開催したり、子供の時間を設けてアメリカのお話を読み聞かせるなど積極的に活動した(道新 昭24・8・16、11・20)。二十五年五月二周年記念を祝ったが、二年間に二三万人の閲覧者が訪れていた(道新 昭25・5・27夕)。
 しかしこの図書館は、二十七年講和条約成立と共に組織名称を変更することになり、日米の相互理解をめざしたアメリカ文化センターとなった(アメリカン・センター物語 青木暢 平12)。
 アメリカ文化センターは、二十七年五月八日から開館し、その後北一条西一丁目に新館を建設して、十一月二十五日開館した(道新 昭27・5・7、11・22)。センターの活動はCIE図書館の活動を踏襲した講演会、座談会、映画会、レコードコンサートなどに加え、館長がアメリカの外交官であったことからより広い文化的招待外交となった(アメリカ・センター物語)。