表-14 北海道拓殖銀行の預貸状況 (単位:億円) |
決算年月 | 預金 | 貸出金 | 預貸率 | ||
割引手形勘定 | 貸付金勘定 | 計 | |||
昭25.3 | 311 | 39 | 183 | 222 | 71.4 |
26.3 | 362 | 73 | 242 | 315 | 87.0 |
27.3 | 463 | 137 | 287 | 424 | 91.6 |
28.3 | 551 | 194 | 341 | 535 | 97.1 |
29.3 | 629 | 229 | 360 | 589 | 93.6 |
30.3 | 719 | 236 | 384 | 620 | 86.2 |
31.3 | 904 | 230 | 443 | 673 | 74.4 |
『北海道拓殖銀行史』588-90,596-8頁の「貸借対照表」より作成。 |
預貸率は二十五年三月の七一・四パーセントから次第に上昇し、二十八年三月には九七・一パーセントというほぼオーバーローンに近い状況を示している。
資本金は二十五年六月、優先株によって七億円増資し一二億円となった。その後、優先株を消却しながら次第に資本金を減少させたが、二十八年四月、増資をおこない一五億二〇〇〇万円となった。しかしその後も優先株消却を続け、三十年十二月には一二億六四〇〇万円となっている。
店舗数は二十五年三月の一四五(うち道内一四一)から三十年三月の一一二(うち道内九九)と減少したが、道外の店舗は四から一三に増加した。また同期間の従業員数は三六〇〇人から四〇一九人へと増加している。
二十七年十一月の第二二号北海道拓殖債券を最後に債券発行業務が打ち切られたが、既発行の計四六億円にのぼる債券の償還が課題となった。これは一〇数店舗の廃止に相当する厳しいものであったが、三十年九月末における全国預貸ランク等は都市銀行に伍(ご)するものであり、三十年十一月、既発行債券の全額償還が終わるのを待って都市銀行に加入した(日本経済新聞 昭30・11・17、北海道拓殖銀行史)。